In short measures life may perfect be.
Paint Canvas
チャイコフスキーの歌劇「エフゲニー・オネーギン」。
「白鳥の湖」と同じ年に完成したこの作品は、彼の全10作のオペラの中では最も頻繁に上演される。
その中から、タチアーナの恋心を歌った「手紙の場」を抽象画で表現。
オネーギンに一目ぼれしたタチアーナの情熱的な、でもどこか青さが残る初恋の手紙。
抑えることのできない高揚感から徹夜で気持ちを書き上げる彼女の、苦しくも切ない、そして輝くときめきを秘めた想いを描いている。
I happy am, Joy is my name.
Photo Canvas
都会の喧騒の中にいても、自然溢れる憩いの場にいても、人は無意識のうちに世界との繋がりを断ち切れない。
とはいえ、都会からも自然からも、今いる環境からも人は時々離れたくなったりする。
そうした想いは、普段の生活の中で生まれる絆に対しても言えるだろう。
大切だからこそ、傍にある当たり前だと思う感覚が作り出す目隠しに、うっかりすると心が慣れてしまっている。
失ってからでは遅いと分かっていても、その目隠しを取る勇気を後回しにしてしまう。
そんな人間の複雑な想いと、自然と都会の風景を重ね合わせてみると不思議な気づきに至る。
その気づきを大自然の象徴である「海辺で泳ぐ女性」と、都心の代表「東京タワー」やビル群を組み合わせることで表現。
そのような試みを通じて、確かに存在するはずの、幸せを再認識するきっかけになる何かに繋げることができるのではないか。
旅の途中
空港の窓から見える景色を眺める少年。
大人になっても、その純粋な興味の炎を絶やさないでおくれ。
成長と共に、どこかへ置き忘れてきてしまった好奇心を探しに行こう。
Sweet joy befall thee!
All’s right with the world!
Water droplets poster
湖のほとりに映る日常は、少し冷たく光る。
暖を求めて流離う中に、浮かぶボートは微笑みを誘うかもしれない。
湖面から浮かび上がる水蒸気の雫に、枝からこぼれる密かな吐息に、
みえない幸せを重ねて、明日も眺めてみよう。
一生懸命。
狭い世界に囚われて、見える景色は空と溜池。
それでも美しさを失わない彼らに、きらめきを重ねて。
まだ来ぬ幸せ、既に来た幸せ、これから届く幸せ、もう届かない幸せ。
選ぶことのできる私たちの、未来はどうだろう。
清らかに張り詰めた空気の中、
水面と戯れて広がる波紋から、色付く木々たちからの、祝福のお裾分けが舞い上がる。
どこかに行きたいけれど、どこに行けば良いか分からない。
そんなときは、凛と流れるせせらぎの音色に、耳を澄ませてみてほしい。
上海の廃屋。
今にも取り壊しが始まりそうなのに、未だ主張している椅子。
周りに寄り添うビニールシートにも、土嚢にも、ベニヤ板にも。
忘れられない誰かの気持ちが残った空間に、ときめきも置き忘れられ、転がっていた。
崩れて塵になる前に、拾って心にしまっておこう。